今回はけんちん汁の作り方です。
お邪魔したお家は輪島市町野町金蔵の井池さん!
週2回も行商で伺っていて、地域住民が集まる豆腐料理の教室では先生を任せられるような料理上手な方です^^
今回お邪魔することも2つ返事で了承いただき、伺った時にはレシピも用意してくださっていました。ありがたい…
けんちん汁は元々、鎌倉時代~室町時代に、食事も修行と唱えていた道元が、捨てられる野菜の切れ端を集めて考案した料理だそうです。
金蔵という小さな集落ではお寺が4つも存在するという仏教とのゆかりが深い地域にぴったりの料理です!
材料(5人前)
豆腐(木綿)1000g
大根 1/4 本 長ねぎ 1本
人参 1 本 こんにゃく 1枚
ごぼう 1 本 里芋 4~5個
生しいたけ 3 枚 白菜 4~5枚
ごま油 塩
醤油 酒
出汁
豆腐にごま油がなじんだら、だしを加えます。
1.鍋にごま油をひき、豆腐の水気が無くなるまで炒めます。
2.大根、人参、里芋、こんにゃく、しいたけ、白菜の順に加えながらさらに炒めます。
3.豆腐にごま油がなじんだら、だしを加えます。
4.煮立ったら、火を弱めあくを取りながら、野菜が柔らかくなるまで煮ます。
5.塩、醤油、酒でお好みの味に調整します。
完成!
余談になってしまいますが、けんちん汁ができるまでの間、薪ストーブで暖を取らせていただきました。
今では当たり前のエアコンや、ファンヒーターと違い、薪が燃えるパチパチという心地よい音や、炎の揺らぎが非日常の様子でとても癒されました。
主なエネルギーとして薪が使われていた1960年頃は、薪を確保するために、林に入り、薪を割り、林の中の数か所に割った薪を山積みにして1年半乾燥させた後、乾いたものから順に使用していたそうです。
指1本で暖かくなるのが当たり前の便利な世の中では想像が付かない重労働ですね、、、
着火するのが大変なため、中島町では火を絶やさないために「火様」と呼ばれる人がいて、365日火の番をし、町の人たちに火を分け与えたりなんかもしていたそうです。
その他、には「マッチが出始めた当初は貴重品だった」、「火鉢の中の灰から、火のついた木炭の頭だけ出しておくと一晩火は絶えない」、「こんにゃくを固めるのに灰のあくを使う」など当時の生活の様子を知ることができて、今は本当に恵まれた生活ができているんだなと実感しました。